説明につきましては、前回同様、野鳥の里 春夏秋冬 第59話より引用させていただいております。
この愛嬌のある姿は繁殖期の雄だけに見られる特徴ですが、カモ類の雄には、繁殖期の後、一時的に雌に似た地味な姿に変わるものがいます。この時期を「エクリプス」と呼びますが、ミコアイサも越冬のためユーラシア大陸から日本へ渡ってきた晩秋の時期は、雌雄ともに暗灰色で見分けがつきにくくなります。そしてまた繁殖期を迎える頃には、雄は白黒のコントラストが鮮やかなパンダ似の姿へと変貌していきます。
ミコアイサは、非繁殖期には集団で行動します。いっせいに潜水し、鉤形に曲がった嘴とのこぎり状にギザギザした歯を利用して餌となる魚類・甲殻類・貝類等を捕える姿も見ることができます。また、国内のアイサ類の中では最も小柄で身軽なため、わずかな助走で水面から飛び立つことができます。(出典:野鳥の里 春夏秋冬 第59話より)